卒論提出までのスケジュール(10月17日修正) |
ORCAの登録画面を以下に示します。
ORCA登録画面 |
なお,ORCAから患者基本情報をとってくるAPIについてはここを見てください。
患者病名情報
次は,患者病名一覧の表示です。患者病名情報は患者基本情報の下部に出します。
ORCAクライアント(患者病名一覧) |
この情報はORCAの病名登録画面(下図)から登録した情報を患者病名情報の返却APIによって取得して出力します。
ORCA(病名登録画面) |
病名一覧は傷病名と開始日,転帰日,転帰,疾患区分などを表示すればよいでしょう。可能であれば,主病名,疑い,原疾患,合併症なども表示するとよいのかもしれません。
プログラムの修正と追加
病名情報は詳細画面(detail-page)を表示したタイミングで出力します。この画面の上部には患者情報が出力されています(ORCAクライアント(患者病名一覧)参照)。
まず,ORCAから患者病名情報をとってくる関数getDiseaseData()を作成します。これは,患者一覧情報をとってくる関数getPatientList()とほとんど同じです。異なるのはurl,requestXML,そしてORCAのレスポンスからDisease_Informationを探してそれを変数diseaseDataへセットすることくらいでしょうか。もちろんdiseaseDataはグローバル変数として定義しておかねばなりません。
次は,詳細画面が表示されたときのイベントハンドラの修正です。まず,最初にgetDiseaseData()を実行して病名情報を取得します。次いで,取得した病名情報を使ってHTMLを編集していきます。この辺りの書き方は患者一覧画面(list-page)とほとんど変わりませんね。
卒論
卒論は,前回「第1章 はじめに」を書きました。今回は添削にしたがって修正してきているはずですね。そして,今日からは「第2章 方法」を書いていきます。ここにはシステム開発の方法と開発したシステムの評価方法を書きます。
システム開発の方法
ここには,システム構成や開発に用いた技術や開発ツールを書けばよいでしょう。システム構成は図にするとわかりやすいと思います。システム要素はORCAサーバとORCAクライアントであるスマホです。その間を無線で結んでいます。
開発に用いた技術はなんといってもORCAの日医標準レセプトAPIです。 これなくして今回のシステム開発は不可能でした。このWeb APIをスマホからAjaxを用いて呼び出し,必要なデータを取得して画面に出力したのです。
スマホアプリはHTML5ハイブリッドアプリ開発手法を用いて開発しました。これは,Cordovaという仕組みを使ってHTML5レイヤーからスマホのネイティブレイヤーを呼び出す開発手法です。そのため,開発者はHTML5とjavascriptそしてCSSの知識だけでスマホのデバイスを制御できるアプリを開発できます。
そして,私たちは,このHTML5ハイブリッドアプリを開発するための統合開発環境(IDE)としてMonacaを使用しました。Monacaはクラウド上の開発環境なので,ブラウザさえあれば他に何も必要としないという手軽さが開発効率を向上させました。
ORCAとスマホアプリの間の通信インターフェースはXMLを使っている点にも言及しておく必要があるでしょう。
ORCAとスマホアプリがこんなに簡単に接続できたのはこのWebAPIのおかげです。通信の標準化といえばHL7やDICOMが取沙汰されることが多いですが,私はWebAPIを公開することが相互接続性を高めるキーポイントだと考えています。APIが公開されていればシステムの中身を知らなくとも簡単な処理でデータにアクセスできます。ある意味,WebAPIを公開することが標準化の究極の姿ではないかと考えています。
開発したシステムの評価方法
これはとても難しい問題です。しかし,研究というからにはシステムを開発しましただけでは終われません。開発したシステムをきちんと評価してこそ研究と呼べます。
しかし,何をしたら評価したことになるのでしょう?それは実際に開発したシステムを利用してもらい,システムが在宅医療を支援したかどうかを評価することでしょう。その場合,利用者は医事会計システムとしてORCAを利用して在宅医療を行っている医師でしょう。
しかし,今回開発したシステムをそのような人に使ってもらうことは不可能です。ならば誰に評価してもらえばいいのか。学生?学生に正当な評価ができるでしょうか?ただ便利だと思うとか使いやすい(あるいは使いにくい)といった表面上の反応しか返ってこない危惧があります。ではどうすればよいか?
これを考えるのも卒研の一環です。みんなでどうすれば正当な評価ができるか考えてみましょう。
また,これも重要なことですが,本来,ORCAのような医事会計システムではなく,電子カルテシステムと連携してこそ有用なスマホアプリと考えてきましたが,手ごろな電子カルテがなかったのでやむなくORCAを使ったという経緯があります。とはいえ,ORCAでも有益なシステムとなり得ることを示さなければなりません。ORCAで管理できる情報の中で在宅医療に利用できる情報は何でしょうか?これを整理しておく必要がありそうです。
そこで,ORCAの各画面から入力できる全情報をエクセルに入力して,その中からスマホで見ることができると在宅医療で役立ちそうな項目に印をつけていきましょう。完成した表は卒論の目玉の一つとなるでしょう。
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